自殺者3万人の時代に |
2011/9/17 |
◇心身を削り聞き役に 「楽になった」ひと言が励み
◇95年以来、相談8万5000件
「悩んだ時はためらわないで。あなたがつらい時そばにいます」。社会福祉法人「鳥取いのちの電話」。1995年の開設以来、昨年までに寄せられた電話は8万5000件を超える。
うつ病、末期がん、多重債務、リストラ、家庭内暴力、男女関係……。相談内容は多岐にわたる。電話をかける側も受ける側も、相手の顔や名前はわからない。ボランティア相談員にできるのは、相手に寄り添い、じっくり話を聞いてあげることだけ。2台の鳥取いのちの電話は365日、つながりを求める人で鳴りやむことはない。
浅井富美子さん(79)は、今年で17年目になるベテラン相談員で事務局長を務める。県立中央病院(鳥取市江津)の臨床検査技師として働いている時に、いのちの電話を知った。約1年の講習や研修を経て、第1期生の相談員となり、仕事の合間を縫って続けてきた。
「病気が治らず、医者からも見放されている。もう死にたい」。「仕事がなく、生きる希望が見つからない」。正午から午後9時までの相談時間には、毎日約20件の電話がある。相談員は、3時間ごとにシフトを組んでいるが、最長でも6時間が限度。精神的につらく、それ以上は続けられない。
電話口では、聞き役に徹する。積極的にアドバイスはせず、相手が自分で歩み出した時に、そっと背中を押してあげる。中には、電話に出ても何も話さない人もいる。そんな時は「考えがまとまらない時はいくらでも待ちます。まとまったら話をしてください」と優しく声をかける。
心身を削られながら受ける電話。時には、心ない電話もあった。「次に電話するまで、頑張ってみようと思います」。「話して本当に楽になりました」。そんな言葉が原動力となり、これまで続けてこれた。「自分に何かできるとは思っていない。でも、話を聞くことができる。相談相手は見ず知らずの人かもしれないが、あなたは1人じゃない」。浅井さんは、体力が続く限り、今後も相談員を続けるつもりだ。
引用:命をつなぐ:自殺者3万人の時代に/3 いのちの電話/鳥取
(2011年9月14日 毎日新聞)
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