ギャンブル依存症のためのグループ結成 |
2011/10/3 |
ギャンブル依存症の人たちの家族による自助グループ「石川たんぽぽの会」が発足した。県内では依存症当事者の自助グループはあったが、家族の集まりは初めて。ギャンブル依存症は多額の借金につながるため、家族も経済的にも精神的にも追い詰められるが、多くが誰にも相談できないという。同会では、同じ悩みを持つ人同士が支え合い、回復の手だてを考える場を目指している。
「夫が競馬にはまり、家の金融機関の口座がマイナスになっているのを知り、初めて気付きました」
「息子がパチンコであちらこちらに借金を重ね、『腎臓を売ってもいい』と口走るようになりました」
「借金が数百万円なら問題にしていません。家が1軒建つほど。人様にとても話せる額じゃない」
今月17日、金沢市の県女性センターで開かれた設立後2回目の集まりでは、参加した3人の女性が、それぞれの悩みを打ち明け合った。みな、気がつけば経済的な窮地の中にいたという。
60歳代の女性は当初、借金を肩代わりして息子の反省を促し、50歳代の女性は夫を叱責したが、いったんやめては再開するの繰り返し。いずれも福井県の自助グループに参加して初めて、ギャンブル依存症が、本人の意志が弱いといった人格の問題ではなく、「病気」なのだと知った。
家族や友人の自助グループ作りは、国内では20年ほど前に始まり、全国に徐々に広がっているが、県内は遅れていた。石川たんぽぽの会は、他県のグループに参加していた女性らが、近場で集まれるようにと、先月設立。月1回、互いの状況を語り合い、専門家の参考資料を基に家族の心構えなどを学んでいる。
参加している女性たちは「初めは一人で悩んでしまい、生きた心地がしなかった。こうした会に出ることも『もし知っている人がいたら』と不安だった」と振り返りながらも、「勇気を持って一歩踏み出し、みんなで分かち合えば楽になるはず」と、同じ悩みを抱える人たちに参加を呼びかけている。
(中略)
「石川たんぽぽの会」は毎月第3土曜日の午前10時~11時半、県女性センターで。薬物・アルコールを含む県の依存症教室は、年度内に6回あり、次回は11月21日。いずれも問い合わせは県こころの健康センター((電)076・238・5761)へ。
引用:ギャンブル依存症、自助グループ結成
(2011年9月24日 読売新聞)
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