21歳の男性が借金あって臓器提供 |
2011/7/17 |
生体腎移植をめぐる臓器売買事件で逮捕された開業医の堀内利信容疑者(55)が、宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市)で移植手術を受けた際にも、臓器提供者(ドナー)らと金銭のやりとりをした疑いが強まったとして、警視庁組織犯罪対策4課は12日、臓器移植法違反(臓器売買の禁止)などの疑いで、堀内容疑者と妻の則子容疑者(48)を再逮捕し、臓器提供者ら3人を新たに立件する方針を固めた。
捜査関係者によると、同病院で手術が行われた臓器提供について、則子容疑者が「謝礼を支払った」と供述しており、組対4課は裏付け捜査を行った結果、供述通りに臓器売買が行われていたと判断した。
宇和島徳洲会病院の腎移植手術をめぐっては、平成18年にも会社役員ら2人が逮捕される臓器売買事件が起きており、刑事事件化すれば2度目となる。
捜査関係者によると、堀内容疑者らのほかに組対4課が新たに立件する方針を固めた3人は、臓器を提供した男(21)、臓器提供を仲介したとみられる指定暴力団住吉会系組長(70)と知人の女。
堀内容疑者と則子容疑者は昨年7月に行われた同病院での腎移植手術で、組長と知人の女から臓器提供者の男を紹介され、1千万円前後を支払うなどした疑いが持たれている。男は組長に借金があり、臓器提供を承諾したとみられる。
臓器提供は原則、親族間にのみ認められるため、堀内容疑者と男は養子縁組を偽装。手術の約1カ月前になって縁組を結ぶ偽装書類を役所に提出した疑いもある。手術の可否を検討する同病院の倫理委員会に対しても、以前から実質的な親子関係にあったように装う文書を提出していた。
堀内容疑者と則子容疑者は宇和島徳洲会病院で移植を受ける前の21年10月~昨年4月、別の暴力団組員らから臓器提供者の紹介を受け、1千万円を支払った疑いで先月逮捕された。
この手術は直前になって金銭トラブルで頓挫。組対4課は、焦った堀内容疑者らが組長らに臓器売買を持ちかけたとみている。
引用:提供者ら3人立件へ 宇和島徳洲会で移植、逮捕の医師と妻も
(2011年7月13日 産経新聞)
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