盛岡市消費生活センターは昨年度の相談状況を発表した。全体の相談件数は借金や多重債務の相談が半減したため前年度比433件減の3097件。一方、中三盛岡店の商品券払い戻しや出会い系サイトの不当請求に関する相談が増加した。

借金や多重債務の件数は東日本大震災後、銀行などが県内全域で返済を猶予した影響で減ったとみられる。しかし、今年になってから徐々に「支払いの督促があったが払えない」といった相談が寄せられるようになっているという。

爆発事故で休業中の中三盛岡店の商品券について、払い戻しの手続きに関する相談が150件あった。出会い系サイトでは、「悩みを聞いてあげたら、お礼がもらえる」などと誘い、メールのやり取りなどをしている間に課金したり、個人情報を入力する画面が文字化けし、元に戻すための料金を請求するなどの複雑な手口が目立ち、前年度比103件増の241件と急増した。

また、利殖商法も同19件増の104件だった。高齢者を相手に高額な商品を買わせ、その後領収書などの書類を一切交付せず、被害回復ができない悪質な業者もおり、一度関わってしまうとその後何度も狙われる人もいたという。

引用：消費生活相談:昨年度、433件減　震災後の返済猶予などで　／岩手
（2012年5月24日 毎日新聞 地方版）