アルバイトのつもりで携帯電話の契約に名前だけ貸したら、高額の通話料などを請求された－－。こうした詐欺被害が道内で大学生を中心に広がり、道立消費生活センターが「親しい人から誘われても断って」と注意を呼び掛けている。

同センターによると、国民生活センター（東京）には携帯電話の名義貸しを巡る被害相談が06年度から3年間で計167件寄せられ、道内でも同年度から5年間で16件あった。今年度は既に4件の相談があり、増加傾向にあるという。

狙われるのは主に大学生ら20代の若者で「名義だけ貸してくれれば報酬を支払う」とうそを言って新規契約をさせ、電話を受け取った後は連絡を絶って通話料や本体料金を負担させる手口。インターネットでアルバイトを募ったり、断りにくい大学の後輩を誘うケースが多いという。

スマートフォン（多機能携帯電話）の普及で被害金額は高額化しており、道内では複数台を契約した大学生が携帯電話会社から計50万円を請求された被害もあった。途中解約しようとしても多額の違約金支払いが必要な場合もある。

契約した携帯電話は転売され、振り込め詐欺集団やヤミ金融業者に流れているとみられ、同センターは「だまされた契約者が携帯電話不正利用防止法違反に問われる可能性もある」と指摘する。被害相談は同センター（050・7505・0999）。

引用：携帯名義貸し：道立消費生活センターが注意呼び掛け　高額通話料請求多発、大学生を中心に被害　／北海道
（2012年2月10日 毎日新聞 地方版）