対策:自殺者3万人の時代 |
2011/9/20 |
◇悩む人、地域で発見、声掛け--県が「ゲートキーパー」育成
◇不眠も注意、うつ病の指標
自殺を減らすための有効な対策は何か。2008年の県内の自殺者が過去最多の212人に上ったことなどを受け、県は10年3月、鳥取市江津の県立精神保健福祉センター内に、自殺対策情報センターを開設した。同センターの原田豊所長は、自殺の兆候にいち早く気づくためのゲートキーパーの育成と睡眠キャンペーンに力を入れている。
「ゲートキーパー」は、地域や職場などで悩んでいる人に気づき、声をかけ、必要に応じて専門相談機関を紹介できる人のこと。自殺する人の多くは、悩みを打ち明けられる人がおらず、地域や職場などで孤立している。住民と接することの多い市町村職員、民生委員らがゲートキーパーを担い、自殺を未然に防ぐことが期待されている。原田所長は「独居の高齢者が自殺するケースもある。地域に見守る人の数を増やし、住民同士のつながりを深めていくことが必要」と話す。
「睡眠キャンペーン」は、うつ病のサインの一つである「不眠」に着目し、睡眠の大切さとうつ病に対する理解を深めてもらおうとする取り組み。自殺をしようとする人の多くは、何らかの精神疾患を患っている。代表的なものがうつ病だが、うつ病患者の約95%に睡眠障害があるという。うつ病は一生のうち、6~7人に1人の割合で発症すると言われており、誰でもかかる可能性がある病気。眠れない期間が2週間以上続いた場合は、注意が必要という。「うつ病は自分では判断しにくいが、睡眠はうつ病に気づくための指標となる」と話す。
課題も残る。中小企業の経営者の中には、多額の借金を抱えた末に自殺する人もいる。経済的要因が大きく影響している。また自覚症状があっても、特に中高年の男性は人に相談したり、専門機関で受診しないケースが目立つ。若い人たちからは、どこに相談していいのかわからないという声も聞かれる。
「自殺予防の取り組みは1、2年ですぐに結果は出ない。各自治体の広報、うつ病の正しい理解など、地道な活動を積み重ねていくしかない」
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◇年間156~212人で推移
■県内の自殺者
全国の自殺者が3万人を超えた1998年以降、年間156~212人の間で推移。この間の自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)は25.4~35.6(全国平均24.4~27.0)で、どの年も全国平均を上回っている。2010年の自殺率は30.3(同24.9)で、ワースト6位。ワースト3は、山梨41.6▽岩手35.1▽秋田33.9だった。
遺書などから判断した同年の県内の自殺者の動機(1人について最大で三つまで)は、うつ病や身体の病気などの健康問題46件▽多重債務や生活苦などの経済生活問題36件▽夫婦や親子関係の不和などの家庭問題22件--などだった。
引用:命をつなぐ:自殺者3万人の時代に/4止 対策 /鳥取
(2011年9月15日 毎日新聞)
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